気になることが頭から離れないとき
仕事や勉強に集中したいのに、つい気になることを考えてしまう。
しかも、その問題がすぐに解決できない内容だと、時間だけが過ぎて気分も沈んでしまうものです。
お腹が空いたときはお菓子を食べれば済みますが、誰かの何気ない一言や、自分の失敗などが気になって何度も思い出してしまう──そんな経験はありませんか。
過去が邪魔する
過去の出来事を反省して次に活かせるなら良いのですが、
後悔や劣等感ばかりがよみがえると、心はどんどん沈んでしまいます。
未来が邪魔する
未来を考える力は、人間に備わった大切な能力です。
しかし「具体的に動けない未来の不安」が、いまの集中を妨げることもあります。
そんなときは、一時的に脇へ置き、「今この瞬間」に意識を戻す練習が必要です。
「いま・ここ」を生きる
まず、自分が「とらわれている」ことに気づくこと。
その上で、そこから離れるための手段として有効なのが マインドフルネス瞑想 です。
瞑想は古代から続く実践法で、マインドフルネスはそれを現代心理学的に応用したもの。
ここでは区別せず、どちらも「今に意識を向けるトレーニング」として扱います。
雑念にあらがわない
『ユーザーイリュージョン』第六章によると、人の意識には常に大量の情報が流れ込み、
集中していないと、すぐにその渦に飲み込まれてしまうといいます。
だからこそ、「雑念を消そう」とするのではなく、意識を向ける対象を絞る練習 が大切です。
マインドフルネスでは、たとえば干しぶどうを舌に乗せ、
その感覚だけに意識を向ける訓練をします。
瞑想では、自分の呼吸を観察することが基本です。
📘 参考書籍
マインドフルネスの原点ともいえる一冊。ストレスや不安を手放し、「いま」に意識を向ける練習法を丁寧に解説しています。
集中が切れるのは当たり前
『マインドフルネス瞑想入門』ではこう説明されています。
「瞑想とは、リラックスしながら、たった一つのことに『集中する』と『集中が切れたことに気づく』をくりかえすこと。」(『マインドフルネス瞑想入門』4ページより)
集中が途切れても気にする必要はありません。
「切れた」と気づけた時点で、すでにマインドフルな状態なのです。
📘 参考書籍
日常の中で瞑想を取り入れるための実践ガイド。集中が途切れても大丈夫という考え方が、心を軽くしてくれます。
私の瞑想ルーティン
私が使っているのは、HIKARUさんの『はじめての楽しいヨガ4週間プログラム』に収録されている瞑想パートです。
おおまかな流れは以下の通り。
- 姿勢を整える(背筋・手の形など)
- 目を閉じ、呼吸のリズムに意識を向ける
- お腹 → 鼻先 → 眉間と、意識を順に移動させる
- しばらく集中を続けたら、逆順で意識を戻す
- 最後に「ナマステ」で感謝の気持ちを込める
全体で約13分。短いながら、心が静まり「今ここ」に戻れる時間です。
現在は同シリーズの『体が硬い人のヨガ入門4週間プログラム』が入手可能で、
そちらにも瞑想音源が収録されています。
📘 参考書籍
呼吸と姿勢を整えながら心を落ち着けるヨガプログラム。瞑想の導入にも使いやすく、リラックス効果を高めてくれます。
まとめ
集中や心の平穏を妨げる「とらわれ」から抜け出すには、
マインドフルネス瞑想が有効です。
集中が途切れても気づいて戻れるようになれば、
それだけで「今を生きる力」が少しずつ養われていきます。


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