若い頃から、何度も寝違えて首が回らなくなることがありました。
しかし今では、ある「腰痛体操」を続けることで、寝違えや首の痛みで医療機関を受診することがなくなりました。
今回はその体験をもとに、寝違えを防ぎ、体を整える習慣について紹介します。
寝違えの原因は「首」ではなく「腰」にあった
寝違えで整形外科を受診したときのことです。
医師に仰向けに寝るよう言われ、片足ずつ股関節を軸に持ち上げて角度を測られました。
そのあと、体を横向きにして、骨盤のあたりを先生の手のひらで静かに押されました。痛みもなく、「これで何が変わるのだろう」と思ったほどです。
ところが、再び角度を測ると左右差がなくなり、首も自然に回るようになっていました。
先生の説明によると、日常生活の中で生じる「体のずれ」——とくに腰や骨盤の歪み——が寝違えの原因になるとのこと。
そして、そのずれを自分で整える方法として、腰痛体操を教えてくれたのです。
腰痛体操のやり方
以下は、医師から教わったシンプルな体操です。
強い痛みやしびれがある場合は、自己判断せず専門医に相談してください。
- 仰向けに寝て、片足を股関節を軸に90度上げる。両腕も上へ伸ばす。
- 上げた足を反対側（右足なら左側）へ、自然に倒れるところまで倒す。両腕は足と反対方向へ倒す。20秒キープ。
- 反対の足も同様に行い、20秒キープ。
- 立ち上がり、腰を軸にして前屈し、手を下へおろして20秒キープ。
- 朝・昼・晩の3回行う（忙しい場合は朝と夜だけでもOK）。
この体操を続けるうちに、寝違えが格段に減りました。
十数年たった今では、首の痛みで病院に行くこともありません。
習慣化のコツ——「やらなければ落ち着かない」まで続ける
昼間に時間が取れない人は、朝・帰宅後・寝る前の3回がおすすめです。
続けるうちに体が軽くなり、2週間ほど経つと「やらないと落ち着かない」感覚になります。
もし続かなくても大丈夫。
再発したときにまた始めればいい。
「完璧に続けるより、戻れる習慣にしておく」ことが大切です。
体を整えることは、自分を整えること
この体操を続けて気づいたのは、身体を整えることは、痛みを防ぐ以上の意味を持つということです。
腰という「重力を受け止める中心」を丁寧に扱うと、首や肩、頭の不調まで自然に整っていきます。
体の小さな“ずれ”を、自分の手で調律する——。
それは、日常の中で自分自身を静かに整える行為でもあります。
体（Body）を整えることは、心（Spirit）や運（Fortune）にも静かに響いていく。
この体操が、そんな日常の調律のきっかけになれば幸いです。
同じような症状で悩む方へ。
この体操を通じて、痛みのない日常の中に、軽やかに動ける感覚を取り戻せますように。
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