縁あって『イーロン・マスク』という本を読んだので、精神の障害と絡めて感想を残します。
アスペルガー症候群
イーロン・マスクは、自称『アスペルガー症候群』です。
人の気持ちを共感によって理解できないために、努力して、学んで理解しようとします。
アスペルガー症候群というのはやや古い言い方で、現在は自閉スペクトラム症(ASD)の方が一般的かもしれません。
上記の対人関係の問題の他に、こだわりが強く、興味・関心のかたよりがあります。
発達障害の一類型で、発達障害には他に注意欠如多動症(ADHD)、限局性学習症/学習障害(LD)があります。
こだわり
イーロン・マスクは人間の未来を拓きつつありますが、周囲の人はその空気の読めなさや、強烈なこだわりに振り回されます。
こだわってゾーンに入ってしまうと周りの人がどう思おうと関係がなくなり、とことん自分の考えを追求していきます。
知能
さらっとペンシルバニア大学に入ってしまえるだけの知能もあるので、こだわり始めたらとことんこだわってすごいものを生み出してしまいます。
こだわりが生み出すもの
こだわりの対象が、
- 人類の意識が絶えないように宇宙にも活動を広げること
- サステナブルなエネルギー
- AIに人間を攻撃させないようにすること
なので、
- スペースXという会社を作ってロケットを飛ばしたり、
- テスラという会社で電気自動車を普及させたり、
- ツイッターを買収してAIに不可欠なデータを自分の管理下に置いたり
するわけです。
双極性障害
イーロン・マスクは、「双極性障害」も自称しています。
躁うつ病と呼ばれたりする病気です。
厚生労働省のサイトでは、「ある期間でうつ状態と躁状態が交互に繰り返される気分障害」と説明されています。
そのとおりで、活発・精力的に働き続ける面と、落ち込んで予定されていた記者会見に対応できなかったりします。
解離性同一症
ただ、単純に二局面を行ったり来たりと言うより、「暗黒面」と言えるような、社員をどんどんクビにしていったり、過酷な労働を共用する面もあります。
また、局面の間で記憶が途切れたりしているところを見ると、解離性同一症・解離性同一性障害を思わせる行動もあるようです。
多重人格と呼ばれたりする病気で、厚生労働省によると、「一人の人間の中に全く別の性別、性格、記憶などをもつ複数の人格が現れる神経症」となります。
心的外傷後ストレス障害
父親との関係を見ると、幼少期から虐待とも言える扱いを受けていて、それによる心的外傷後ストレス障害(PTSD)が原因となって、ひどい状況から逃れるために解離を使い、解離性同一症に至ったという流れは、ありがちなストーリーです。
業
そんなビリオネアのイーロン・マスクが幸せなのかは、私には分かりません。
経済的な面や、成し遂げた業績から見ると、羨ましい限りですが、そういないといけなかった「業」のようなものを感じます。
やりたいこと
ヤングアダルト向けでも、自己啓発本でも、「自分のやりたいこと」をはっきりさせることが重要視されることが多いですが、なかなか「これだ」と言い切れる人は少ないのではないでしょうか。
イーロン・マスクは突き動かされるように突き進んでいきますが、基本的にはやりたいことをやっています。上記、こだわりが生み出すものにあるとおりです。
そしてそれを「ミッション」「使命」と捉えて、個人的であると同時に、(自分なりにですが)世界を良くしていこうとしています。
ここらへんの「揺るぎなさ」は称賛に値すると思います。
同世代
私は年齢的には近く、中学生の頃プログラミングに熱中していたこともあり、全く違う生き方をしているけど、なんとなく親しみを覚える面もあります。
これからのマスクの活躍を応援して、どんな未来を見せてくれるのか楽しみにしています。
まとめ
こだわりと高い知能と業を背負ったイーロン・マスクが拓く未来に、これからも目が話せません。
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