『運動脳』まとめ

体 Body
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100万年かけて狩猟に適するように進化してきた人間の脳は、最近の工業化・デジタル化に対応できず不調を起こしているので、運動をして脳を本来の機能が発揮できるようにしましょう(かなり意訳!)という本。

脳のストレス耐性や集中力などを高めるのに「運動がいかによいか」を説明してくれるこの本は、私の生活に多大な影響を与え、恩恵をもたらしてくれました。

説得力あふれる内容は是非一読していただきたいですが、そのきっかけとして、あるいは一度読んだ方の振り返りのためにもここに記録を残します。

以下に本の内容を、効果別にどういう運動が適しているかという観点で整理してみます。

(書いてあるページも記すので、詳しくは本書に当たってください)

ストレス(ストレスに対する抵抗力)

運動ランニングスイミングなどの有酸素運動
強さ心拍数が大幅に増える
時間少なくとも20分
体力に余裕があれば30〜45分
頻度週に2、3回
備考上記を習慣にする
心拍数を増やせない場合は、散歩でもストレスを抑える効果は望める
掲載ページp.108

集中力

運動ランニング
強さ心拍数の目安は(220−年齢)✕70〜75%
 40代なら130〜140回/分
 50代なら125回/分
時間可能であれば30分
少なくとも20分
時間帯
運動してから数時間経つと効果が薄れるので、少なくとも午前中
備考習慣にする
掲載ページp.156

うつ・モチベーション

運動うつ病治療:ランニング
うつ病予防:ウォーキング
強さ
時間20〜30分で気持ちが晴れやかになる
頻度毎日
備考
掲載ページp.177

うつ病の症状を最終的に取り除くBDNF(Brain-derived neurotrophic factor; 脳由来神経栄養因子)

運動有酸素運動
特にインハーバル・トレーニング
強さ
時間例えば、60秒激しく動いて60秒休む1セットを10回繰り返す
頻度定期的な運動で生成量が増える
備考ケガのリスクを考えるとランニングよりサイクリング(フィットネスバイク)
掲載ページp.182, p.186, p.187

BDNFの働き:

  • 運動→
  • BDNFが分泌される→
  • 脳で新しい細胞が次々つくられる→
  • 「意欲の低下」や「うつ」を防ぐ

意欲を高める

運動ランニング
サイクリングなど他の有酸素運動でも同じ効果
強さ最大酸素摂取量70%以上(少し息が切れるペースで「ややキツイ」と感じるくらい)
目安は運動後の脈拍数
 20〜30代:140
 40〜50代:130
 60代〜 :110〜120
時間30〜40分
頻度週に3回
備考3週間以上続ける
掲載ページp.204

記憶力

運動有酸素運動(ウォーキング軽いジョギング
筋力トレーニング(関連性を想起する連想記憶力(顔と名前を一致させるなど))
強さ
時間
頻度効果が上がるのは、トレーニングをしてから1日から数日後
習慣づける
備考暗記するときは運動してから、
あるいは運動しながら
掲載ページp.246

創造性

運動ランニング(または同じような活動)
強さ身体にある程度負荷がかかる
疲れると逆効果
時間少なくとも30分
頻度効果は1時間〜数時間
備考体を鍛えていないと激しい運動で想像力が衰える
体を鍛えていない人はウォーキングスロージョギング
掲載ページp.261, p.264, p.278
  • 運動は、地道に努力するための気力を養うことにも役立つ。(p.268)
  • 運動すると主にブレインストーミングの能力が向上するが個人差がある。(p.278)
  • 通常の速度のランニングをすると、運動を終えてから数時間に渡って創造性が増す(p.355)

学力(知能)

運動
強さ何より心拍数を上げること
目安は脈拍150回/分
時間
頻度
備考欄外参照
掲載ページp.306, p.307
  • 「運動」でなくても、こどもは身体を動かして遊ぶだけでも効果がある(30分以上)
  • 12分身体を動かして、学童期や思春期の子どもたちの読解力や集中力が増す
  • ジョギング程度の活動を4分で物事に集中しやすくなる
  • 10〜40分の運動を何度かすると、ワーキングメモリーや読解の能力が向上し、注意力も持続する

健康(脳の老化予防)

運動ウォーキングランニング(同程度の運動強度の水泳サイクリング
強さ
時間20〜30分20分
頻度毎日か、
少なくとも週に5回
週3回
備考または右列
掲載ページp.328

まとめ どんな運動をどのくらい?

以上を書いた後で、著者のアンデシュ・ハンセンさんは「運動脳マニュアル」として、脳のための最高のコンディションをたもつためにとして、

  • ランニングを週に3回、45分以上
  • 重要なポイントは心拍数を増やすこと
  • 半年ほど続ければ、目覚ましい効果を実感することだろう

としています(p.355)。

継続が必要なところが、薬やドリンク剤と違うところですが、変な副作用や依存が生じることなく、色々なメリットが得られます(体験談なので、個人差はあるでしょうが)。

みなさんもいかがでしょうか。

参考文献:https://www.sunmark.co.jp/book_files/pdf/undounou.pdf

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