メモ魔の悩み
私は昔からメモ魔で、気になった言葉や図表、記事の一節など、思いつくままに残しておきたいタイプです。
10代のころは新聞の切り抜きを封筒にためていましたが、スクラップブックに整理することもできず、溜まったまま参照されることなく消えていきました。
「データベースは“検索できてこそ意味がある”」。
そう思いながらも、PCの普及期ですらデータを散逸させず保存するのは難しく、後から探そうとしても目的の情報にたどり着けないことがよくありました。
その点、OSを選ばず何でも放り込んでおけるEvernoteは、長年の相棒のような存在です。
仕事のメモから本の抜粋まで、すべてを一つの場所に集約できる安心感がありました。
Scannableの限界
Evernote純正アプリの Scannable は1枚撮るごとにノートを自動生成してくれますが、連続して記録したい時には不便があります。
私は最近「本の気になったページだけ部分的にスキャンする派」になっており、ひとつのノートにページを追加し続けたいのですが、Scannableではそれができません。
かつては時間をかけて“自炊”(裁断→スキャン→PDF化)をしていた時期もありましたが、いまは気軽さとテンポの良さが重要です。
Adobe Scanとの比較
スキャンアプリとしてよく比較されるのが Adobe Scan。
画質やOCR(文字認識)の精度は申し分ありませんが、
- 起動直後にカメラが立ち上がる
- 連続撮影がスムーズでない
- 全体的に操作がやや重い
といった点が、日常使いでは気になっていました。
完成度は高いものの、もう少し軽快さがほしい――そんな印象です。
広告の多さとCamScannerの策略
そこで選択肢に浮上したのが CamScanner です。
とにかく直感的に使えて、連続スキャンのテンポも気持ち良い。
ただし無料版では、広告の多さが気になります。
使い始めは快適でも、しばらくすると操作のたび広告が入り込み、作業が中断されてしまうのです。
さらに、数日間のプレミアムお試し終了後には、有料プランの案内がしつこく表示されるように。
ついには通常操作すら困難な状態にまでなり、アプリを削除して再インストールする羽目に。
ところが、その再インストール時に突如として現れたのが、
「通常6,400円 → 3,500円」
という割引オファー。
気づけば私は、購入ボタンを押していました。
CamScannerの“策略”にはまったというより、背中を押された気持ちに近かったのかもしれません。
サブスク導入の決断
晴れてCamScannerプレミアムユーザーとなり、その快適さに驚きました。
- 広告なし
- 高精度OCR
- Evernoteへの共有がスムーズ
- PDFの整理がしやすい
読みながら気になったページを連続スキャンし、読了後にPDFとしてまとめてEvernoteに送る。
この流れが完全に習慣になりました。
スキャンした知識を 検索可能な形で残せる のは、思考の整理にも大きな効果があります。
費用対効果と今後の使い方
年間6,400円という価格だけ見ると高く感じますが、作業効率の向上や知識管理の生産性を考えれば十分価値があります。
更新日前日に「継続するか検討」と予定を入れてはいますが、いまの快適さに慣れてしまうと、もう戻れないだろうという予感があります。
CamScannerの“策略”に気持ちよくハマったというより、自分の作業スタイルに自然に馴染んだ結果だと感じています。
まとめ
CamScannerは、単なるスキャンアプリではなく、思考を支える知的ツールです。
気になった知識をいつでも検索できる形で保存できる――
それがメモ魔にとって、何よりの快適さでした。


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